特許情報プラットフォームで簡単に特許を検索する方法を説明します

初心者向け

特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)では、誰もが簡単に、特許内容を検索できます。今回は、初心者を対象に、特許情報プラットフォームで簡単に特許をキーワードで検索する方法を説明します。

特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の基本的な知識

特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)は、特許、実用新案、意匠、商標などの知的財産に関する情報を検索、利用できるサイトになります。無料で利用できます。

特許情報プラットフォーム では、主に、特許番号などから簡単に検索する番号検索方法と、キーワードを入力して検索するキーワード検索方法があります。

番号検索方法は、特許公報の番号や、特許公開公報の番号を入力する単純な検索方法です。番号がわかれば、誰でも簡単に検索できます。

今回は、特許のキーワード検索の方法について、特許について初心者を対象にわかりやすい説明で行います。

キーワード検索画面

キーワード検索画面は、「特許情報プラットフォーム」→「特許・実用新案」→「選択入力」タブの画面で行います。

テキスト検索対象として、「和文」を選択します。

文献種別は「国内文献」を選択します。

検索キーワードの指定方法

まず、キーワードそのもので検索される点を注意しましょう。

特許情報プラットフォームでキーワードを入力して検索する場合、キーワードそのものが、そのまま検索で使用される、ということに注意しましょう。

例えば、Googleなどの検索では、「スマホ」を「スマートフォン」と認識してくれて検索してくれます。しかし、特許情報プラットフォームでは、「スマホ」と「スマートフォン」とは別の扱いとなり、「スマホ」をキーワードで検索しても「スマートフォン」をひろってくれません。

検索項目

検索項目は、非常にたくさんあり、難しいかもしれません。

特許の権利内容に関するキーワードを行いたい場合は、「特許請求の範囲」を選択するといいでしょう。特許請求の範囲は、簡単に言うと、特許の中核部分です。特許請求の範囲=特許権(特許を取得しようとする範囲)と考えるといいでしょう。

単純に、技術知識を知りたい方は、「明細書」を選択することをおすすめします。明細書は、特許の部分を詳しく説明された箇所になるからです。

よくわからないけど、とにかくキーワードにひっかかっているかだけ確認したい場合は、「全文」を選択してもよいかもしれません。

AND検索

特許情報プラットフォームのキーワード検索では、AND検索を行うことができます。

例えば、1行目に、左側の検索項目欄に「特許請求の範囲」を指定し、キーワード入力欄に「スマートフォン」と入力します。

そして、2行目に、左側の検索項目欄に「特許請求の範囲」を指定し、キーワード入力欄に「ゲーム」と入力します。

すると、スマートフォン及びゲームに関する特許の文献が検索結果にあがってきます。

このように、画面でも「AND」という文字列がでているので、わかりやすいと思いますが、行単位でAND検索をしましょう。

OR検索

また、特許情報プラットフォームのキーワード検索では、OR検索を行うことができます。

例えば、1行目に、左側の検索項目欄に「特許請求の範囲」を指定し、キーワード入力欄に「スマートフォン」と入力し、空白をおいて「スマホ」を入力します。つまり、スペースで区切ってOR検索を行います。

AND検索とOR検索との使い分け

AND検索は、異なる概念(スマートフォン、ゲームなど)でキーワードを入力して検索するのがおすすめです。

OR検索は、同義語など似た概念(スマートフォン、携帯電話など)でキーワードを入力して検索するのがおすすめです。

この理由は、検索結果を漏れなく精度をあげることができるからです。

検索結果

検索結果は、特許公開公報特許公報の一覧が表示されます。

特許公開公報は、例えば、「特開2021ー〇〇〇〇〇」のような番号の文献です。特許公開公報は、特許庁に出願されたすべての内容を開示する公報になります。通常、特許出願日から1年半後に出願内容を開示します。つまり、特許権が取得されているか否かによらずに公開される内容になります。特許公開公報の内容は、特許権の権利内容ではありませんので注意しましょう。

特許公報は、特許権を示す内容で、例えば、「特許〇〇〇〇〇〇〇」のような番号の文献です。具体的には、特許公報の「特許請求の範囲」の請求項1,請求項2のような箇所が特許権の権利範囲(技術的範囲)になります。

特許公開公報と特許公報の違いを意識して調べる方法

特許公報(登録案件)のみを選択して、検索したい場合は、「検索オプション」の「登録案件検索」で「登録日ありで絞り込む」にチェックをいれます。

ある発明について、既存技術であるか?(新規性が失われているか?)などチェックしたい場合は、チェックをいれず( 「検索オプション」の「登録案件検索」で「登録日ありで絞り込む」にチェックをいれず )そのまま検索を進めて問題ありません。なお、検索結果には、特許公報と特許公開公報の両方が表示されます。

一方、会社で開発した製品やアイデアが、誰かの特許権を侵害していないか?を目的に検索する場合は、検索結果で、特許公報が出るようにすることをお勧めします(「検索オプション」の「登録案件検索」で「登録日ありで絞り込む」にチェックをいれることをお勧めします)。

まとめ

  • 誰かの特許の権利内容を検索したい場合、検索項目を「特許請求の範囲」に指定する
  • 検索精度をあげるため、特許情報プラットフォームでAND検索とOR検索を意識してキーワードで検索するのがよい
  • 誰かの特許権を侵害していないか否かを検索する場合は、検索オプションの登録案件検索で「登録日ありで絞り込む」にチェックを入れる